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コラム
2026/07/19
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フェイスリフトというと、「どれだけたるみが改善するか」に注目されがちです。
しかし、術後の自然さを左右するのは、頬やフェイスラインだけではありません。
実は耳のデザインは、フェイスリフトの完成度を大きく左右する重要なポイントです。
耳の形が不自然に変化すると、「なんとなく手術を受けたように見える印象」につながることがあります。
今回は、フェイスリフトで特に重要な
• リフト耳(Pixie Ear)
• 耳珠(じじゅ)の変形
について解説します。

フェイスリフトでは余った皮膚を切除し、皮膚やSMASを適切な方向へ引き上げます。
しかし、
• 皮膚だけに強いテンションがかかる
• 引き上げる方向が適切ではない
• 耳周囲のデザインが十分考慮されていない
このような条件が重なると、耳の形が変化してしまうことがあります。
代表的なのが、
• リフト耳(Pixie Ear)
• 耳珠の変形
です。

耳たぶが引っ張られた状態
リフト耳とは、耳たぶが下方向へ引っ張られ、頬と一体化したように見える状態です。
耳たぶ本来の丸みや遊びがなくなり、
• 耳たぶが細長く見える
• 頬と耳たぶの境界が曖昧になる
• 耳たぶが頬に貼り付いたような印象になる
といった特徴があります。
美容外科では「Pixie Ear」と呼ばれることもあります。

最も大きな原因は、
皮膚だけで強く引っ張ってしまうことです。
フェイスリフトでは本来、
• SMASなど深い組織で土台を支える
• 皮膚には必要以上の力をかけない
という考え方が重要です。
皮膚に過度なテンションが集中すると、その力が耳たぶに伝わり、リフト耳が起こりやすくなります。

耳珠とは、耳の穴の前にある小さな軟骨です。
普段あまり意識されない部位ですが、
実はフェイスリフト後の自然さを大きく左右する重要なポイントです。
耳珠の立体感や耳の前のくぼみが保たれていることで、耳周囲は自然に見えます。
耳珠に強いテンションが加わったり、デザインを十分に考慮せず縫合したりすると、

• 耳珠が平らになる
• 耳珠前溝(耳の前の自然なくぼみ)が浅くなる
• 耳珠が皮膚に埋もれて見える
ことがあります。
この変化自体は小さくても、
人は無意識のうちに耳の形から違和感を感じ取るため、
「なんとなくフェイスリフトを受けた印象」
につながることがあります。

自然な仕上がりを目指すためには、
皮膚だけで引っ張るのではなく、
SMASなどの深部組織でリフトアップを行うことで、
皮膚への負担を減らしやすくなります。
耳たぶは小さな構造ですが、
術後の印象を左右する重要なパーツです。
皮膚のテンションを適切に分散することで、
耳たぶ本来の丸みや自然な位置を保ちやすくなります。
耳珠は単なる切開部ではありません。
• 自然な丸み
• 耳珠前溝のくぼみ
• 耳の立体感
まで意識してデザインすることで、
術後も自然な耳元を目指すことができます。

フェイスリフトは、全員が同じデザインでよいわけではありません。
例えば、
• 骨切り手術後
• 頬骨形成術後
• 下顎形成術後
• 過去にフェイスリフトを受けている方
では、皮膚の余り方や組織の動き方が異なります。
そのため、それぞれの解剖学的な状態や既往手術を考慮しながら、引き上げる方向や耳周囲のデザインを調整することが重要です。

フェイスリフトは、
「どれだけ強く引き上げるか」を競う手術ではありません。
本当に大切なのは、
• たるみが改善していること
• 表情が自然であること
• 耳の形が変わっていないこと
• 手術を受けたことが分かりにくいこと
です。
そのため当院では、
耳たぶや耳珠まで含めた耳周囲のデザインにも十分配慮し、自然な仕上がりを目指しています。
いいえ。すべての方に起こるわけではありません。
SMASなどの深部組織を適切に処理し、皮膚に過度なテンションをかけないことで、リフト耳のリスクを抑えられる場合があります。
術後早期の腫れやむくみによる変化であれば、時間とともに改善することがあります。
一方で、耳珠そのものの形態が変化している場合には、自然には戻りにくいこともあります。
可能なケースが多いですが、骨切り後は皮膚や軟部組織の状態が一般的な症例とは異なるため、術前の評価とデザインがより重要になります。
当院では、フェイスリフトでただたるみを改善することだけでなく、「手術を受けたことが分かりにくい自然な仕上がり」を目指すことが重要と考えています。
そのためには、フェイスラインだけでなく、耳に余計な力がかからないようにデザインすることを心がけています。

監修者
近藤曉
頭頸部再建医・形成外科専門医
【 切開リフト 】若返り・たるみ治療
”不自然な変化ではなく自然で調和の取れた仕上がりにこだわります”