コラム
2026/01/31
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「頬骨が張って見える」
「顔の横幅が気になる」
そう感じて調べていくと、**頬骨削り(骨切り)**という選択肢に行き着く方は少なくありません。
しかし実際には、
• 骨を削る手術には抵抗がある
• ダウンタイムやリスクが不安
• 本当にそこまで必要なのかわからない
このような理由から、手術を迷われている方も多いのではないでしょうか。
実は、頬骨の張り出し=必ずしも骨の問題とは限りません。
原因によっては、骨切りを行わずに改善できるケースもあります。
この記事では、
「頬骨骨切りまではしたくないけれど、改善したい」
そんな方に向けて、骨以外の原因と治療選択肢を医師の視点から解説します。
頬骨が目立って見える原因は、大きく分けて以下の3つがあります。

骨格そのものの形

頬骨周囲の脂肪の配置

表情筋の動きによる見え方の変化

特に多いのが、
「静止しているときより、笑ったときに横に広がって見える」
というケースです。
この場合、骨格ではなく
頬骨上の脂肪(チークボーンファット)が原因になっていることも少なくありません。
つまり、「頬骨が気になる=すぐに骨切り」とは限らないのです。

チークボーンファットとは、頬骨の上に存在する脂肪のことです。
この脂肪は、笑ったときに横方向へ盛り上がりやすく、顔の横幅を強調して見せる原因になります。
チークボーンファット除去は、この脂肪を必要な範囲だけピンポイントで調整する小顔治療です。

施術では、
• 口角の内側
• こめかみ付近
などからカニューレ(吸引管)を挿入し、すべてを取るのではなく、残すべき脂肪を見極めながら除去します。
重要なのは、「脂肪を減らすこと」ではなく
**「横に広がって見える原因を取り除くこと」**です。

診察の中で、「頬骨削りを考えて来院されたものの、骨切りは不要と判断される」ケースも少なくありません。
例えば、以下のような方です。

• 静止時はそこまで頬骨が目立たない
• 痩せているのに顔が大きく見える

・笑うと頬が横に広がって見える
• 奥目で、笑うと目元が埋もれて見える
これらは、骨格よりも脂肪の影響が強いサインです。
このような場合、骨を削らなくても、脂肪の配置を調整することで、相対的に頬骨の主張を和らげる効果が期待できます。
一方で、チークボーンファット除去が必ずしも向いていない方もいます。

• もともと頬のボリュームが少ない
• 加齢によるこけ感がすでに出ている
• 皮膚や皮下組織が薄い

• 静止時から頬骨の張り出しが強い
このような場合、脂肪を取ることで老けた印象やこけ感が強調される可能性があります。
また、骨切りが適応の方の場合、チークボーンファット除去では改善しない可能性もあります。
当院では、「取らない方が良い」と判断した場合には無理に施術を勧めることはありません。

「脂肪を取ると老けるのでは?」という不安を持たれる方は多いですが、
結論から言うと、適切な診断と除去量で行われた場合、必ずしも老ける施術ではありません。
老けた印象につながる主な原因は、
• 適応がないのに施術を行う
• 適切な場所以外の脂肪を除去する
といったケースです。
将来の変化も見据え、「今だけでなく、数年後も不自然にならないか」という視点でデザインすることが重要です。
両者は、目的が似ていてもアプローチがまったく異なる治療です。
チークボーンファット | 頬骨骨切り | |
|---|---|---|
| 作用部位 | 脂肪 | 骨 |
| 侵襲 | 低〜中 | 高 |
| ダウンタイム | 比較的短い | 長い |
| 変化の大きさ | 中等度 | 大きい |
| 向いているケース | 表情時に張る | 静止時も張る |
どちらが優れているという話ではなく、原因に合った治療を選ぶことが最も重要です。
頬骨骨切りは、骨格そのものにアプローチする大きな手術です。
それにもかかわらず、

• 思ったより顔の横幅が変わらなかった
• 笑ったときの広がりはあまり変わらない

• 静止時は変化を感じるが、表情時の印象が気になる
このようなご相談を受けることがあります。
その原因の一つとして考えられるのが、
**「骨は変わったが、脂肪の配置は変わっていない」**という状態です。
頬骨骨切りでは、骨の位置や形は変わりますが、
頬骨上に存在する脂肪(チークボーンファット)そのものがなくなるわけではありません。

そのため、
• 表情時に脂肪が横に押し出される
• 笑うと頬の盛り上がりが残る
といったケースでは、
「骨切りをしたのに思ったほど変わらない」と感じてしまうことがあります。

すでに頬骨骨切りを受けている方でも、
• 表情時の横への広がりが気になる
• 頬骨周囲のもたつき感が残っている
このような場合には、
脂肪の配置を調整することで印象が改善する可能性があります。
チークボーンファット除去は、骨切り後の状態を見極めたうえで行うことで、「最後の仕上げ」として有効になるケースもあります。

チークボーンファット周辺には、
表情を作るうえで重要な顔面神経の側頭枝が走行しています。
解剖学的な理解が不十分な状態で手術を行うと、神経損傷のリスクが高まります。
当院では、切開リフトのオペも数多く担当しており、その都度、実際の解剖を確認しながら手術を行っています。
この経験があるからこそ、
• 触れてはいけない層
• 除去すべき脂肪
• 残すべきボリューム
を正確に判断することが可能です。
生きた解剖が頭に入っているかどうかは、安全性を見極める重要なポイントです。

頬骨の張り出しが気になるからといって、必ずしも骨切りが必要とは限りません。
• 脂肪の配置が原因のケース
• 骨を削らなくても改善できるケースは、実際の診療でも多く存在します。
大切なのは、骨・脂肪・表情の動きまで含めた正確な診断です。
「骨切りしかない」と決めつける前に、一度、他の選択肢も含めて相談してみてください。

監修者
院長柳川 央徒
【バブみ輪郭】
数ヶ月先まで予約が取れない、日本で唯一 "バブみ"に特化した輪郭整形専門医。
小顔治療通算3000例以上。
他院修正、著名人も、多く担当。