コラム
2024/10/19
ハリウッド女優のような綺麗な顎のラインを見せたい場合に、おすすめなのがネックリフトです。
ネックリフトをやるのに一番おすすめのタイミングは、顎下脂肪吸引手術と同時にやるのがおすすめですが、どういった理由があるのでしょうか。今回は正しいネックリフトについて解説します。
ネックリフトには「顎のラインを綺麗に見せる」効果があります。
顎のライン、角度は古来から、美の基準として非常に大事な要素とされてきました。
美容外科の世界では、顎と首の角度において105〜120°が黄金比と呼ばれており、ハリウッド女優の方などを見ると大体黄金比に近くなっています。
古代エジプトや古代ギリシャの彫像、レオナルド・ダヴィンチの絵画など、数千年、数百年前のアートを見ても黄金比に沿って作られています。この角度を出すためにネックリフトを使い、結果として顎のラインが美しく見える理想的な美を、手に入れることができるというわけです。
「顎のラインを綺麗に見せるなら、顎の脂肪吸引をすれば良いのでは?」と考える方もいると思いす。確かにその通りなのですが、脂肪吸引だけでは皮膚のたるみによって輪郭がくっきり出ない場合があります。また、次に説明するように脂肪吸引とネックリフトを同時に行うことでの相乗効果もあります。
ネックリフトを脂肪吸引手術と同時にやることで、
上記3つのような、それぞれの効果を高める相乗効果があります。
脂肪吸引をすると、それまで脂肪があった空間に血がたまることがあります。
これを血腫といい、感染症等のリスクが生じます。血腫を防ぐためにフェイスバンドをして上から圧迫しますが、同時にネックリフトをして皮膚を引っ張ることで、さらにぴったりくっつきます。空間なくくっつくことで血腫だけでなく腫れも防ぎ、結果としてダウンタイムが短くなる効果もあります。
※あくまで相乗効果として期待でき、ネックリフトがフェイスバンドの代替手段になるということではないので、誤解なきようにお願いします。脂肪吸引後のフェイスバンドは絶対必要です。
脂肪吸引においては、脂肪がなくなった空間を埋めるように、皮膚と筋肉をしっかり癒着させることで、小顔効果を高めます。同時にネックリフトを行って皮膚を引っ張ることで、皮膚が顎の骨にぴったり沿って癒着するため、小顔になるだけでなく顎のラインも綺麗に出ます。ネックリフト単体でやるよりも、癒着というタイミングを活かせる脂肪吸引時に同時でやる方が理に適っています。
脂肪吸引後は、脂肪があった部分の皮膚は相対的に余るので、たるみます。ネックリフトを行うことで皮膚を引っ張り上げてたるみを防ぎます。
結論から言うとネックリフトが向いていない人は存在しません。顎のラインが綺麗に見えることは、美の普遍的な基準だからです。ただし、ネックリフトの手術がやりにくい、難しい人は存在します。
まず、何度も顎の脂肪吸引をしている人は、組織が硬くなっており糸が入りづらいケースがあります。だから、まだ組織が硬くなっていない最初の脂肪吸引時にネックリフトをした方が、施術もしやすく効果も出ます。
また、顎下のたるみをとる「 広頚筋縛り( ペリカン手術)」をしている人も、糸が通りにくくなっています。
とはいえ、これらの状況が当てはまる人でも、ネックリフトが絶対にできないとは限りません。まずは医師の診断を受けて施術の可否を確認しましょう。
正しいネックリフトの手術の場合、大体以下の手順になります。
①顎下からアンカーリフトという特殊な糸を入れる
②顎下から左右の耳下部に向けてそれぞれ2本ずつ糸を通す
③糸の先の針で皮膚に内側から穴を開け、耳の後ろから2本 の糸を引っ張り出し結ぶことで皮膚を引っ張って固定する
④これを左右それぞれで行う
つまり、顎と左右の耳の後ろを糸で結んで、引っ張って固定することで、顎のラインを綺麗に出すと言う仕組みです。
糸は1年ほどで自然に溶けてなくなります。糸が残っている間は上から触ると感触がありますが、外から見てもわかりません。
ネックリフトの効果は一生続くものではないですが、脂肪吸引と同時に行うことで皮膚と深部組織の癒着が生じるため、糸が溶けたから効果がなくなるということではありません。
もちろん定期的に挿入することもできますが、そこまで神経質にならずに「顎のラインが気になり始めたらまたやろう」程度に考えておけば良いです。
ネックリフトは最近流行しており、さまざまなクリニックでメニューに加えられるようになりました。しかし、不適切な手術をしているクリニックが目立つのが現状です。
上記のようなクリニックは利用しないようにしましょう。
ネックリフトの仕組みで述べたように、顎から左右にそれぞれ2本ずつ糸を入れて耳の下で結ぶことで、しっかり皮膚を引っ張り固定するのが正しい施術です。
しかし、クリニックによってはアンカーリフトではなく、普通の糸をただ、顎下に挿入しているだけのクリニックもあります。つまり、ネックリフトをやっている様に見せた、”ネックリフトもどき”を行なっているということになります。これではただ糸を通しただけで、固定点がなく、どこにも固定されていませんし、当然引っ張り上げる効果もありません。
正しい手術をするクリニックは、顎下に点がついていたり、顎下から挿入した跡があります。また、ネックリフト用の、アンカーリフトを使っているクリニックも、正しい手術をしている可能性が高いです。
「ネックリフトの糸を見せてください」と言って、見せてもらうのも一つでしょう。
当院には、「他院でネックリフトをやったけどなんかおかしい」と感じて来院される患者様がたまにいらっしゃいます。
診察すると、糸を引っ張る角度がおかしかったり、糸を入れる層が間違っていたりします。首の角度や筋肉のつき方は十人十色なので、ひとりひとりに合わせた正確な診断が必要です。
ひどい場合は、息がしづらい、ものが飲み込みづらいケースもあります。こういった症状は麻酔が切れた当日の夜や翌日に出てきます。違和感を感じたらすぐに病院に行きましょう。
こういったミスは、担当したネックリフトの症例数があまりに少なく、熟練度の低いクリニックで起こりがちです。
ホームページやSNS等を見て、技術的に信頼できそうかしっかり確認して、安心できるクリニックを選びましょう。
ネックリフトはリスクも少なく、誰にでもおすすめできる手術です。
特に脂肪吸引を予定されている方は、合わせてネックリフトも行うことを是非検討してはいかがでしょうか。クリニックを選びに、気をつけて、美しい顎のラインを手に入れましょう。もちろん、当院ではネックリフトの豊富な症例数があります。
監修者
院長柳川 央徒
【バブみ輪郭】
数ヶ月先まで予約が取れない、日本で唯一 "バブみ"に特化した輪郭整形専門医。
小顔治療通算3000例以上。
他院修正、著名人も、多く担当。