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コラム
2026/07/14
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顔脂肪吸引後に「口角から耳へ伸びる横線」ができるのはなぜ?
「脂肪の取りすぎ」だけでは説明できないケースがあります
顔の脂肪吸引後に、
• 口角から耳に向かって横線ができた
• 笑うと頬に不自然な影ができる
• 表情を作ると頬が引っ張られるように見える
このようなご相談を受けることがあります。
こうした症状を見て、「脂肪を取りすぎたのでは?」と考えられることがありますが、実際にはそれだけで説明できるケースは多くありません。
私自身の症例でも経験がありますが、この現象には複数の組織が関係しています。

頬は単純な脂肪の塊ではなく、いくつもの組織が重なっています。
上から順に、
• 皮膚
• 皮下脂肪
• SMAS(表情筋を包む膜)
• 表情筋(大頬骨筋など)
• 骨格
という構造になっています。

大頬骨筋(だいきょうこつきん)とは、頬の骨から口角にかけて伸びる表情筋の一つです。口角を斜め上外側に引き上げる「笑顔をつくる中心的な筋肉」として知られています。
脂肪吸引では皮下脂肪を減らしますが、その後の治癒過程で「瘢痕(はんこん)・繊維化」と呼ばれる癒着が生じます。
この癒着の仕方によって、術後の見え方が変わることがあります。


脂肪吸引後に、
皮膚
↓
瘢痕(癒着)
↓
SMAS
↓
大頬骨筋
これらが一体化すると、笑ったときの筋肉の動きが直接皮膚へ伝わるようになります。
その結果、
• 大頬骨筋の走行に沿った横線
• 笑うと現れる影
• 頬が引き込まれるような変化
として表面に現れることがあります。
つまり、
「脂肪がなくなったから線ができた」
というより、
脂肪層が薄くなった部分で癒着が起こり、筋肉の動きが皮膚に伝わりやすくなった状態
と考えた方が、解剖学的には近いといえます。

「癒着」と聞くと悪いイメージを持たれる方も多いですが、実際にはそうではありません。
適切な癒着は、
• フェイスラインの引き締め
• 皮膚のたるみ予防
• 術後の自然な固定
など、良い効果をもたらします。
問題になるのは、
筋肉の動きを皮膚へ過剰に伝えてしまう癒着
です。
これは後天的な”えくぼ”のような状態になることもあります。

脂肪吸引後に生じた不自然な癒着であれば、
剥離(くっついたものを剥がす工程)によって改善できる場合があります。
ただし、ここで重要なのは、
どの層で癒着を解除するか
です。
深さを誤ると、
必要な癒着まで剥がしてしまい、
• 引き締め効果の低下
• たるみ
• 皮膚の不安定化
につながる可能性があります。
そのため、顔の解剖を理解したうえで、必要最小限の剥離を行うことが重要です。

治療の目的は、
癒着をすべてなくすことではありません。
大切なのは、
• 引き締めに必要な癒着は残す
• 不自然な動きを生む癒着だけを解除する
というバランスです。
顔の脂肪吸引後に生じる横線や笑ったときの影は、「脂肪の取りすぎ」だけが原因とは限りません。
脂肪量だけでなく、
• 瘢痕(癒着)
• SMAS
• 表情筋の動き
• 顔の解剖学的な構造
これらが複雑に関係して生じる現象です。
脂肪吸引は単に脂肪を減らす手術ではなく、皮膚・脂肪・筋膜・筋肉がどのように治癒し、どのように動くかまで考えて治療することが、美しい仕上がりにつながります。
必ずしもそうではありません。脂肪量だけでなく、術後の癒着や筋肉の動きが影響しているケースも多くあります。
術後早期であれば、瘢痕が成熟する過程で目立ちにくくなることがあります。一方、長期間残る場合は癒着が原因となっている可能性があります。
癒着が原因であれば改善が期待できますが、すべてのケースに適応があるわけではありません。原因を正確に診断したうえで治療方法を選択することが重要です。
いいえ。適切な癒着は引き締め効果を生むため、必要な癒着は残し、不自然な動きの原因となる癒着だけを解除することが理想です。

監修者
院長柳川 央徒
【バブみ輪郭】
数ヶ月先まで予約が取れない、日本で唯一 "バブみ"に特化した輪郭整形専門医。
小顔治療通算3000例以上。
他院修正、著名人も、多く担当。