コラム
2024/12/21
美の価値観が多様化している現在
メイク一つとっても、少し前は韓国のオルチャンメイクが人気でしたが、最先端中国の
網紅メイクが流行中です。
美のニーズに応える選択肢の広さが美容業界に求められているのかもしれません。
美容整形業界でも、さまざまな新しい手術が登場しています。今回は2024年から2025年にかけて注目の最新美容整形手術を紹介します。
立耳ヒアル
一般的には耳は頭蓋骨に沿って寝ているような形状になっている人が多いですが、耳を頭蓋骨に対して垂直に立てるのが「立耳ヒアル」です。耳を立てるためにヒアルロン酸を注入します。耳を立てることで小顔に見える効果があり、最新美容手術の中でもその斬新さから非常に人気が出ています。
注意点としては耳は血流が少ない場所のため、正しい手術をしないとただでさえ少ない血管の血流が圧迫されて、耳が膿んだり壊死したりというリスクがあること。ホームページやSNSに症例写真がたくさんアップされている等、手術事例が豊富なクリニックを選ぶことが大切です。
鎖骨ヒアル
鎖骨の上からヒアルロン酸を注入し、鎖骨をくっきりと見せる手術が「鎖骨ヒアル」です。鎖骨がくっきりときれいに見えると、ドレス等の胸元が開いた衣類を着た際にセクシーに見えるため、女性に特に人気があります。また、華奢に見えたり小顔に見える効果もあります。
鎖骨の上にヒアルロン酸を注入する分には危険はないですが、誤って皮膚の深いところに針を入れてしまうと、鎖骨の下にある動脈を傷つけてしまい生命に関わります。普通はまずあり得ませんが、不慣れなドクターが施術をする場合の危険度はありますので、こちらも手術事例が豊富なクリニックを選びましょう。
猫ヒアル
鼻と上唇の角度、鼻唇角を調整するのが「猫ヒアル」です。元々ここはCカールと呼ばれる最も横顔が美しく見える角度があり、それを理想に近づけるための手術になります。
猫ヒアルによって理想的な角度のCカールを手に入れると可愛らしく、若々しい印象の口元に見える効果があります。また白人のようなコーカソイド様の横顔が手に入ります。以前は手術しか方法がありませんでしたが、今はヒアルロン酸を注入するだけで可能になり、注目が高まっています。
アリアナラインフィラー
アリアナ・グランデは世界一横顔が美しい女性と言われており、その理由は際立った顎とフェイスラインにあります。アリアナ・グランデのようなくっきりした顎のラインを作るためにエラの部分にヒアルロン酸を注入するのがアリアナラインフィラーです。これまで顔の手術🟰骨切り、脂肪吸引のような「取り除く手術」でしたが、逆に顎に「入れる手術」をするという面で画期的です。
注意点としては顎下は重要な神経や血管が集まっているため、正しく行わないと危険です。
手術実績が豊富なクリニックを選びましょう。
筋肉内脂肪注入
筋トレをしなくてもシックスパックの割れた腹筋やムキムキの肉体を手にいれることができる手術として、南米を中心に注目されているのが筋肉内への脂肪注入です。コロンビアの医師が発明した手術で、筋肉の下に脂肪を注入するため、本物の筋肉のようにしっかり硬いのが特徴。これまでも皮下に脂肪を注入して筋肉のように見せる手術はありましたが、触ると柔らかかったため、本手術で大きく進化したといえます。
けれど危険度は非常に高い手術で、間違って脂肪を血管に注入してしまうと死へ直結します。そもそも、正式な術式を知っている人が日本国内にはおらず、エコー等で血管を避けながら、手探りで手術をしているケースが多い現状です。
肋骨除去
バービー人形のような細いウェストを手に入れて、いわゆる”ボンキュッボン”、のスタイルになりたい欧米人の間で肋骨除去の人気が出ています。肋骨は左右各12本ありますが、一番下の左右2本はなくても
生命維持に影響はないと言われています。この2本を内側に折り曲げたり、完全に切除してしまうことで、ウエストを細くするのが肋骨除去です。
この手術に関しては、正直危険性に関してまだよくわかっていないのが現状です。どちらかというと、「美容のために元々人体に備わっている器官をとってしまうというのはやりすぎでは?」という倫理面での議論が行われています。
伸長手術
わざと足の骨を切り、器具を装着することで足を長くする伸長手術も一部で流行の兆しがあります。主にアゼルバイジャンや中東で盛んな手術です。元々ロシアの医師が戦場で負傷した兵士の治療をする中で発明したと言われており、手術自体は日本の医療機関でも交通事故患者や特定の病気の治療に使われています。
しかし、美容目的の場合、特に傷ついていない健康な足の骨を切るという過程が発生するため、賛否両論ある手術です。リスクも大きく、手術後の運動能力は確実に低下します。
必ず手術実績について確認してから病院を決めよう
日本や韓国、中国等の東アジアは顔面の美しさに重きをおくため、前半で紹介したような顔周辺の手術が流行する傾向があります。逆に欧米では顔よりもスタイルに美の比重が大きいため、記事後半の肉体改造系の手術ニーズが高い傾向があります。
どちらにしても、人間の美の追求への欲望は留まるところを知りません。これまでは考えられなかった手術や、倫理的に物議を醸す手術がここ数年でたくさん登場するだろうと、私は予測をしています。
新しい手術は手術実績があるクリニックも少ないですし、闇雲に手を出すと取り返しのつかなくなるケースもあるので注意しましょう。「手術が可能か」だけでなく、「安全に手術を実施できるドクターか」を見極めることが大切です。
監修者
院長柳川 央徒
【バブみ輪郭】
数ヶ月先まで予約が取れない、日本で唯一 "バブみ"に特化した輪郭整形専門医。
小顔治療通算3000例以上。
他院修正、著名人も、多く担当。